ファクタリングとでんさい(電子登録債権)の違いとは

ファクタリング
ファクタリング

「でんさい」という言葉を聞いたことがありますか? 「でんさい」は資金調達の方法の一つで、ファクタリングとは異なるメリット・デメリットがあります。このコラムでは、その違いと、利点や不利な点をわかりやすく解説します。

 
 

◆そもそも「でんさい」とは

「でんさい」という言葉を聞きなれない言葉だと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、正式な名称は「電子登録債券」です。これは銀行のネットワークである「でんさいネット」に支払企業側で債権が発生した際に、記録請求をしてその債権が公的に保証されるシステムです。「その業務案件ごとに登記を行う」と言い換えればわかりやすいかもしれません。
 

これ以前には、その債権を保証するのは納品書、請求書、検収書、領収書など紙ベースのものだけでしたが、電子データとして全国の銀行協会が管理することで保証の確実性がアップしたのです。

 
とはいえ、まだまだ「でんさい」を導入していない企業が多いのが実情です。業務フローの変更を伴うので、企業としては手間と出費を覚悟しなければならないからです。認知が進んでいないことも普及の遅れに拍車をかけています。

 
また、この「でんさい」をファクタリング会社に売却することで、資金調達を早めることができる仕組みを「でんさいファクタリング」と呼びます。これなら「でんさいネット」に登録するのはファクタリング会社だけで良くなるので、「でんさいネット」に未登録の企業も利用が可能になります。

 
 

◆売掛債権と電子記録債権のメリット・デメリット

・売掛債権のメリット
売掛債権は、契約書や請求書などの紙ベースでやり取りされる既存の商習慣なので「導入コスト」や「導入の手間」を意識する必要がありません。どの企業も当たり前のものとして長年使っているので、抵抗感も存在しません。

 
・売掛債権のデメリット
売掛債権は契約書や請求書などの紙面のやりとりしか存在しないので、公的に保証されにくいデメリットがあります。このため支払期日に入金が行われない可能性もあります。

 
・電子記録債権のメリット
売掛債権と違って電子データで管理されるので、債券の存在そのものと、どの時点でどの企業が所有しているのかが保証されます。「でんさいネット」上で債権の金額、支払日を確認することが可能なこともメリットです。売掛債権と同様に期日通り支払いが行われない可能性は存在しますが、それが公的に可視化されるので確実性はアップします。

 
・電子記録債権のデメリット
とはいえ、まだ導入企業が少なく、普及度が高いとは言えません。発注先がこのシステムを導入していなければ、受注側ではどうにもできません。また、診査もあるのでどんな企業でも導入できるという訳ではなく、記録の際の手数料や決済時の手数料も発生します。

 
 

◆まとめ

「でんさい」は従来の契約書などの紙ベースのやり取りではなく、電子データなので債権としての信頼性が高いと言えます。これを利用する「でんさいファクタリング」も存在し、資金化を公的に迅速にする効果を期待できます。

 
ただし導入に手間とコストがかかり、まだ普及度が低いこともあって、誰もが利用できるわけではありません。普及が進んでいるのは事実ですが、その速度は速いとは言い難い状態です。

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