コラム
2018年05月25日

ファクタリングと一括支払信託の違いとは?

ファクタリングと一括支払信託、売掛債権を現金化することができる手段としてどちらも知られていますが、その違いは少し複雑です。
このコラムでは、それらの違いを丁寧に説明していきます。会社経営をされている方は、最後まで読んで有意義な資金繰りの手段として認識されることをおすすめいたします。
 
 
◆一括支払信託とは
「一括支払信託」とは「債務引受決済サービス」とも呼びます。取り扱う会社によって内容には少しずつ違いがありますが、以下で一般的なものを説明します。
 
「一括支払信託」は信託会社(または金融機関)と支払い企業、納入企業が3社で契約を交わし、信託会社がその債権の管理運用を行います。
契約を交わしておけば納入企業は好きなタイミングで現金を得ることができる、というメリットがあります。
ただし現金化する際に、そのタイミングで手数料が変わることがあり注意が必要ですが、それは後程別の項目で詳しく説明します。
 
 

◆ファクタリングと一括支払信託の違いとは
業務上で売掛が発生した時、その債権を現金化する方法としてファクタリングと一括支払信託は似た点もあります。
しかし、はっきりと違う点がありますので、以下にそれを列挙します。
 
・一括支払信託は3社間で行う
納入企業=現金を得たい側にとって、顧客と信託会社や金融機関と一緒に契約を交わすのが一括信託支払です。
一方ファクタリングにも「取引先の承諾が必要なタイプ」もありますが、「取引先に承諾の必要が無いタイプ」を選ぶことも可能です。
この方法であれば、資金繰りで困っていることを取引先様に知られずに債権を現金化することができますから、そのような意味ではファクタリングの方が自由度が高いと言えます。
 

・ファクタリングは債権を売却する行為
ファクタリングは、ファクタリング会社に対して保有している債権を売って現金を得ることです。
一括支払信託は契約を交わした上で、信託会社が債権を管理する中で現金に変えることが可能な行為なので、本来の目的が異なります。
 
 

◆一括支払信託を利用する上で注意すべき点
・売掛先の倒産リスクがある
一括支払信託の場合、売掛先が倒産した際に債権者様にもリスクが存在します。
信託会社や銀行との契約によっても異なる部分はありますが、債権者様が売掛先様の倒産に対して債務を負担する契約形態もあるので注意しましょう。
ファクタリングであれば、ファクタリング会社に対して債権を売却した時点で、債権者様側にリスクは存在しなくなっていますから、リスクヘッジの目的でも有効です。
 
・タイミングで損をすることがありえる
一括支払信託は、契約を交わしていれば債権者様が好きなタイミングで現金を得ることができます。
これは便利なようですが、金利によって信託会社に支払う手数料が変動します。
金利が安い場合は早期に現金化した方がマイナスは少ないですが、金利が高ければ早い段階での現金化はマイナス幅が大きい場合がありますから注意が必要です。
 
 
◆まとめ
一括支払信託がどういうものなのか、それがファクタリングとどのように違うのか、ということをご理解いただけたのではないかと思います。
会社を健全に運営していくためには、手元に潤沢に資金を持っておくことは重要な要素です。これらの知識をうまく活用して、上手に運転資金を得られるようにしましょう。