事業資金の調達において、もっとも気になるポイントは資金調達コストです。調達先にはさまざまな金融機関がありますが、それぞれに調達コストが異なるため、調達方法に悩む人も少なくないでしょう。資金調達の方法や特徴を正しく押さえることによって、効率的に必要な資金を確保することが大切です。今回は、事業資金の調達方法による利息の違いや特徴について詳しく解説します。
事業資金を効率よく調達するには利息の確認が欠かせない
事業資金の調達を短期的な視点で見るばかりだと、最終的に損失を出してしまうケースがあります。そのため、長期的な返済や資金繰りのプランを明確にしておくことが重要です。そして、融資における利息は、長期的な視点を持つうえで見逃せないポイントだといえます。
目先の事業資金が調達できたとしても、利息が高くなると毎月の返済額も大きくなり、あとから資金繰りが悪化するケースも多いです。実際に融資を受けるより前に、調達先金融機関の利息を確認し、具体的な返済シミュレーションを行うことが重要になります。融資の利息は、資金の調達先となる金融機関によって異なるため、それぞれの特徴と利息について理解しておくことも必要です。ここからは各金融機関からの借入について、詳しく見ていきましょう。
事業資金の調達方法1:ファクタリングの特徴と手数料
ファクタリングは売掛債権を売却することで、事業資金を調達する方法です。金融機関からの融資とは違い、事業計画書などの提出が不要であるため早期での資金調達ができます。ファクタリングは融資ではないため利息はないですが、売掛債権の買取額から手数料を支払う必要があります。手数料の相場は、利用者とファクタリング会社、売掛先企業の3社で話し合う「通常のファクタリング契約」で1~5%ほどです。また、利用者とファクタリング会社だけで契約する「承諾のいらないファクタリング契約」では、10%程となります。
ファクタリングについての説明はこちら
https://j-t-c.info/factoring.php
事業資金の調達方法2:銀行からの融資の特徴と利息
銀行からの融資の主なメリットは、利息が低い点だといえます。銀行融資からの利息の相場は2~9%ほどです。また、都市銀行は全国に多くの支店を持っているため、利便性は高いといえるでしょう。しかし、銀行から融資を得るためには厳しい審査に通らなければなりません。審査に通るとしても、融資の申請から実際に融資が行われるまで、1カ月以上かかるケースもあります。銀行の審査を通過しなければいけない点を考えると、資本力の低い中小企業は融資を受けるのが難しいです。銀行融資のもう1つのメリットは、融資上限が高いところになります。銀行は預金業務も行っており、資金力が大きいため、高額の融資にも対応してもらえる可能性があるのです。不動産購入や大がかりな設備投資のための資金調達は、銀行からの融資を検討する必要があるでしょう。
事業資金の調達方法3:ノンバンクからの融資の特徴と利息
ノンバンクとは、銀行のように預金業務などを行わず、貸付業務のみを行う金融機関です。具体的には消費者金融や信販会社、リース会社などを指し、ノンバンクから借入を受ける場合、銀行に比べ融資実行までの時間が短い点がメリットです。
デメリットは銀行に比べ利息が高めに設定されている点と、預金業務を行っていないため、資金力は大きくなく、融資限度額が低い点には注意が必要です。
利息の相場は、年率15%程度になっており、融資実行までが短時間で、利息が高いという点から、短期的な資金繰りの改善に利用されることが多いです。
長期的な借入に利用すると、利息によって資金繰りが余計に悪化する可能性があるため、注意しなければなりません。
事業資金の調達方法4:制度融資の特徴と利息
制度融資とは、地方自治体と指定の金融機関が連携して融資を受け入れやすくする制度です。そのため、資本力の弱い中小企業でも融資を受けやすい点が特徴です。自治体によっては、利息の一部を企業の代わりに負担してくれるケースもあります。ただし、信用保証協会の利用が必要なため、保証料が発生し、また、審査には時間がかかり税金の未納があれば利用できなかったりする点にも注意が必要です。
利息の相場は1.7~2.2%であり、かなり低く設定されています。
制度融資を利用するためには、自治体や金融機関、信用保証協会の審査をすべて通過しなければならず、それぞれの審査が終わるまで待つ必要があるため、融資実行までにどうしても時間がかかります。
長期的な資金繰りの改善のため、低い利息での借入が必要な場合に利用する制度だといえます。
事業資金の調達方法5:日本政策金融公庫の特徴と利息
日本政策金融公庫は、政府系の金融機関であり低い利息と長期的な借入が可能な点が特徴です。銀行融資を受けられなかったときであっても、審査に応じてもらえる可能性があり、創業時や事業を始めてまもなくのころでも利用できます。
単に事業資金を調達するだけでなく、経営相談にも乗ってもらえるので、経営に悩んでいる中小企業や個人事業主にとっては大きな助けとなりますが、融資実行までに事業計画書の準備など、必要書類が多いために時間はかかります。
経営状況や財務内容、融資を受けてからの収支予測などが細かく審査されるため、事前の準備を入念に準備しておく必要があるのです。
また、日本政策金融公庫の担当者と面談が行われる点にも注意をしておきましょう。
審査においては経営者の人柄や経営能力も重要なポイントとなるので、提出する書類に関してしっかりと説明できなければなりません。利息の相場は1~2%ほどで、ほかの資金調達手段よりもかなり低く設定されています。長期的な資金繰りを改善したいと考えている場合には、利用を検討してみるべきでしょう。
事業資金の調達方法6:クラウドファンディングの特徴と利息
クラウドファンディングは、ほかの資金調達方法のように特定の金融機関から資金調達をするのではなく、不特定の第三者から資金を募る手法です。おもにインターネットを通じて、事業に資金を提供してくれる人物や企業を募ります。クラウドファンディングには、いくつかの種類があり、利息を上乗せして返済する貸付型や無償の寄付型などのタイプが代表的です。ほかにも、新事業で展開する商品やサービスを優先的に提供するという契約で資金を募るケースもあります。資金調達をする企業側が、条件を決めて資金提供を募ることができるため、成功すれば経営状況を大きく改善できる点がメリットです。
ただし、クラウドファンディングで資金を調達するには、魅力的な事業プランを示さなければなりませんし、自社を知らない人から支持を受け、資金提供を提供してもらえるほどの新事業があってこそ可能な手法だといえます。利息の相場は4~15%ほどです。
手数料の安さと審査のスピードを兼ね備えたファクタリング
資金繰りで困る状況では、資金調達の手数料だけではなく、融資実行までの期間が重要なケースも多いと思われます。ファクタリングは資金調達までの時間がほかの資金調達方法よりも短く、通常のファクタリング契約においては安い手数料で利用できるという特徴があります。
ファクタリングとは、企業が有している売掛債権をファクタリング会社に売却し、資金を調達する方法です。
そのため、売掛債権の評価によって調達可否や金額が決まります。つまり、ファクタリングを利用する企業の経営状況があまり影響しない点がメリットです。
銀行などのほかの金融機関から融資を断られた場合でも、利用できる可能性があります。
調達できる金額については、売掛債権の範囲内であれば、高額な資金調達も可能です。
また、売掛先企業に売掛債権の売却を知られたくない場合は「承諾のいらないファクタリング契約」を利用する方法もあります。こちらであれば、利用者とファクタリング会社だけで契約することができ、売掛先企業に知られることなく資金調達ができます。
ただし、ファクタリングを利用するには売掛金を有していなければならない点には注意が必要です。
ファクタリングでの事業資金調達はJTCに相談を
事業資金の調達には、さまざまな方法があります。調達先となる金融機関も多く、利用した際の利息もそれぞれ異なるため、自社の状況に合わせて利用先を決めることが必要です。そのなかでも、ファクタリングは低い手数料とスピーディーな審査により、短期間で資金調達ができる手法だといえます。事業資金の調達に悩んでいるなら、ファクタリング専門会社のJTCに相談してみると良いでしょう。
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