ファクタリングを利用する上で覚えておきたい「第三者対抗要件」

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ファクタリングを利用する上で覚えておきたい「第三者対抗要件」とは?

ファクタリングの利用を考える時に、もしかしたら「この債権を他の人にも売却すれば、もっと資金調達できる」と考えてしまうことがあるかもしれません。

そのようなこと防ぐため、「第三者対抗要件」の具備が必要となります。

◆債権者譲渡登記と第三者対抗要件について

ファクタリングを利用する場合、2者間での取引(自社とファクタリング会社)で第三者対抗要件を具備する手続きを行わない場合には、債権譲渡登記が必要になります。

債権譲渡登記とは、法人が金銭債権の譲渡等を行った場合に、その事実を登記し、簡便に第三者対抗要件を具備するための制度です。
債権を特定するための情報や譲受人の名称などが登記されます。東京法務局でのみ手続きができます。

では、そもそも、第三者対抗要件とは、どのようなことなのでしょうか。

債権を譲渡する場合に、その債権が二重に譲渡される可能性があり、その場合にはどちらの譲受人の権利が優先するかという問題が発生する事となります。
そのようなときに、相手に対して優先権を主張するための要件が、第三者対抗要件となります。

3者間での取引(自社・お取引先・ファクタリング会社)で対抗要件を具備するには、承諾(お取引先から債権譲渡に関する承諾書をもらい、確定日付を取得する)・通知(お取引先に対して、債権譲渡に関する通知を、内容証明郵便で送る)という方法があります。

前項で説明した債権譲渡登記にも同様の効果があります。

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◆ファクタリングを安全に取引するために大切な債権譲渡登記

売掛債権の譲受により資金を融通するファクタリング会社にとっては、第三者対抗要件を具備することは、取引の安全性を高め、確実に資金を回収するために極めて大切なことです。
三者間取引が利用できない企業(ファクタリング利用者)も多いため、債権譲渡登記はファクタリングを安全に取引するためには欠かせない仕組みなのです。

逆に、第三者対抗要件にこだわらないファクタリング会社は、利用するにあたっては簡便でよいですが、ハイリスクな取引となるため、手数料などの条件面において不利になる事が懸念されますので、注意が必要です。

◆債権譲渡登記にはいくらかかるのか

債権譲渡登記にかかる費用は、大きく分けて二つあります。

1つは法務局に支払う登録免許税、もう一つは登記を代行する司法書士に対して支払う報酬です。
登録免許税は、債権個数が5000個以下の場合には1件につき7,500円、債権個数が5000個超の場合には1件につき15,000円必要です。

司法書士の報酬は、債権の個数や受託する司法書士によって異なりますが、70,000円程度は必要となります。
これらの費用は、ファクタリングの利用者が負担することとなります。

◆まとめ

上記のように、債権の二重譲渡による損失を防ぐため、債権譲渡登記も活用しながら、第三者対抗要件を具備することに留意しています。

売掛債権の二重譲渡などということは考えず、第三者対抗要件の具備に必要なコストも含め、トータルで資金調達コストが安くなるファクタリング会社を利用することをおすすめします。

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