最新情報
2019年02月26日

事業資金の確保を支援してくれる制度とその特徴

◆日本政策金融公庫が行う新規開業資金の融資制度

日本政策金融公庫は政府系の金融機関です。中小企業および農林水産業者の資金調達の支援などを目的としており、融資についても積極的に行っています。民間の金融機関にはない制度もあり、活用するという選択肢も検討すると良いでしょう。日本政策金融公庫が設けている独自の制度のなかに、「新規開業資金(新企業育成貸付)」の融資制度があります。これから新しい事業を始める人や事業開始から7年以内の経営者を支援する仕組みです。

 

融資限度額は7200万円となっており、そのうち運転資金として最大4800万円までの融資を受けることができます。返済期間は資金の用途によって異なり、設備用の資金であれば20年、運転資金であれば7年以内に返済する仕組みです。利用者の状況に応じて、保証人や担保の設定にも柔軟に対応してくれるため、事業資金の調達に困っている人にとっては便利な制度でしょう。ただし、政府系の金融機関であるため、税金の滞納などには厳しい判断が下されます。また、保証人や担保の有無が金利に影響を与えることもあるので意識をしておきましょう。

 
 

◆銀行などの金融機関から借入を行う方法

都市銀行や地方銀行は比較的、資金力のある金融機関だと言えます。そのため、調達する資金の額が多い場合には、銀行からの融資を頼ることになるでしょう。その一方で、信用金庫や信用組合は銀行と比較すると資金力に劣る面があります。代わりに、地域密着型の経営を行っており、経営の相談などにも親身になってくれるケースが多いです。利用者の抱える個別の事情や経営者の人柄、事業の将来性まで細かく考えて審査をしてくれることがあり、銀行よりも審査基準が低いと言われています。

 

ただし、銀行や信用金庫および信用組合から融資を受けようとすると、決算書の提出が必要になる点を押さえておきましょう。そのため、創業間もない企業は融資を受けることができません。また、融資を受ける際には、保証人や担保を求められる場合もあります。保証人が用意できない場合でも、信用保証協会から保証を受けることで融資を実施してもらうことは可能です。ただし、この場合は金融機関とは別に、信用保証協会からの審査も受けることになります。銀行や信用金庫および信用組合からの融資は、日本政策金融公庫と比較すると、金利が高めに設定されているという点も注意が必要でしょう。融資の手続きを始める前に、返済計画や手数料の負担に無理がないかを慎重に確認することが大切です。

 
 

◆信用保証協会を利用した地方自治体の制度融資

地方自治体のなかには、信用保証協会を利用した制度融資を実施しているところもあります。制度融資とは、地方自治体が窓口となって企業や起業家の資金調達を支援する仕組みです。利用するためには、まず都道府県あるいは市区町村といった自治体の窓口へ相談します。そこで事業計画書の添削を受けるなどの手続きを終えると、「あっせん書」が発行されるのです。そして、地方自治体から地域を管轄する金融機関の支店へと融資の相談が持ち込まれます。ただし、持ち込まれた融資の相談をそのまま受け入れてしまうと、民間の金融機関にとっては貸倒れなどのリスクを背負うことになるでしょう。したがって、金融機関が負うリスクを回避できるように、信用保証協会が保証を行う仕組みとなっています。

 

信用保証協会が信用を保証することで、金融機関は安心して融資を実行できるでしょう。制度融資の利用者は、信用保証協会に一定の保証料を支払うことになるものの、融資の審査が通りやすいというメリットは大きいはずです。また、金利の一部を地方自治体が負担してくれることもあり、低金利で借入ができる場合もあります。ただし、制度融資には多くの組織・企業が関わるため、審査には長い時間がかかる点には注意も必要です。最初の相談から融資が実行されるまでに、最低でも2カ月程度はかかると言われています。そのため、すぐに資金を用意しなければならない状況での利用には向いていません。また、制度融資は地方自治体ごとに制度上の違いもあるため、普段から利用できる制度融資や支援制度がないかをチェックしておくことが大切です。

 
 

◆ベンチャーキャピタルからの出資を受ける

資金調達の方法は融資ばかりではありません。投資会社などから出資を受けるという方法もあります。しかし、上場会社でもない限り、出資者を募るというのは簡単ではないでしょう。そういう場合、ベンチャーキャピタルに相談するという選択肢があります。ベンチャーキャピタルとは、将来上場できそうな有望なベンチャー企業に出資し、株式公開後に株式を売却して利益を得ることを目的とする投資会社です。ベンチャーキャピタルから出資を受けた場合、銀行融資のように返済をする必要はありません。また、ベンチャーキャピタルは出資先の企業が成長することで利益を得るため、経営に対するアドバイスなども受けられるでしょう。

 

ただ、ベンチャーキャピタルの目的は、あくまで出資先の企業が上場することです。もしも上場が難しいと判断した場合には、出資金を引き上げられる可能性もあります。また、出資者という立場から、経営に大きな影響を与えようとするベンチャーキャピタルも存在しているものです。状況によっては、経営者の自由な判断ができなくなる場合もあります。そのため、ベンチャーキャピタルに力を借りるべきかの判断は、慎重に行う必要があるでしょう。

 
 

◆不特定多数から資金を集めるクラウドファンディング

クラウドファンディングは不特定多数の第三者から出資を募り、資金を調達する方法です。基本的な仕組みとしてはインターネットを通じて行われ、その手法は大きく分けて「購入型」「投資型」「寄付型」の3種類があります。購入型は商品やサービスを投資家に提供することで資金を集めるものです。たとえば、ゲーム会社が製作したい作品の概要・内容を提示して出資を募り、出資者には完成した作品を先行して配るといった形があります。投資型は、投資家に対して一定の利益を約束することで出資してもらう方法であり、寄付型は投資家に一切の見返りはありません。

 

どの手法を選択するにしても、注目が集まっていたり話題になっていたりしないと、まったく出資者が得られないというデメリットがあります。仮に出資が集まる場合であっても、どの程度の期間で希望額に達するかが不透明になりやすい点にも、気をつけておく必要があるでしょう。銀行融資のように一つの組織によって資金が提供される場合と異なり、誰がどの時点で出資を決めるのかを予測するのは困難だからです。そして、投資型のクラウドファンディングについては投資商品と同じ扱いになるため、法律的な制約がある点に注意が必要でしょう。法律違反が起こらないように、専門家に相談するなどの対策を取っておくことが求められます。

 
 

◆負債を増やさずに資金調達できるファクタリング

ファクタリングは、売掛金を現金化することで資金を調達する方法です。具体的な方法としては、売掛金を回収する権利(売掛債権)を専門業者に買い取ってもらいます。ファクタリングには大きく分けて「承諾のいらないファクタリング契約」と「承諾のいるファクタリング契約」の2つがあります。承諾のいらないファクタリング契約は、利用者とファクタリング会社だけで取引が行われるものであり、通常承諾のいるファクタリング契約ではそこに売掛先の企業が加わるのです。ファクタリングにおいても審査はあるものの、対象となるのは売掛債権の信用力というのが特徴でもあります。そのため、赤字決算や債務超過に陥っている企業であっても、ファクタリングによる資金調達が可能なケースもあるのです。

 

また、銀行融資やノンバンク融資と比較して、審査結果が早いという点も利用者側にとってメリットでしょう。一時的な資金繰りの悪化などで、すぐに資金調達をしなければいけない状況では、ファクタリングの活用が有効だと言えます。さらに、銀行融資や制度融資などと違い、ファクタリングで調達した資金には用途の制限がありません。必要に応じて、どういった使い方も可能な事業資金を捻出できるというのも大きな魅力でもあるのです。

 
 

◆自社に合った最適な資金調達方法を見つけよう

資金調達の手段は、何も銀行融資だけではありません。選択肢は一つではないため、さまざまな手法について検討してみることが重要です。それぞれメリット・デメリットを含めた特徴を持っており、会社の現状などを踏まえて選択する必要があります。ただし、資金調達が必要になる場面というのは、どうしても早く決断しなければならないことも多いでしょう。だからこそ、比較的余裕がある時期からチェックしておくことが大切です。ファクタリングであれば早期に資金繰りを改善することに役立つので、信頼できるファクタリング会社業者を見つけておくと経営の安定化につながっていくはずです。