コラム
2019年04月05日

中小企業経営者は知っておこう!事業資金について相談できる機関

事業資金を調達する方法は複数あるため、どの方法を選べばいいのか迷ってしまうこともあるものです。よく検討したうえで選んでいかなければ、結果的に自社にとって損失となってしまうこともあるでしょう。ただ、事業資金のことばかりを考えていては、経営が疎かになってしまう場合もあります。そうした事態を避けるためには、事業資金について専門機関に相談をすることが大切です。今回は、事業資金にまつわる相談を受け付けてくれている機関を紹介します。

 

 

日本政策金融公庫の事業資金相談ダイヤル

創業を考えている人や創業して間もない人は、日本政策金融公庫の「事業相談ダイヤル」を利用してみましょう。日本政策金融公庫は政府系金融機関であり、中小企業や起業を考えている人の支援を積極的に行っているので、事業資金の相談に前向きに応じてもらえます。事業資金相談ダイヤルは平日9~19時まで対応しており、創業時の相談やすでに起業している人の相談に対応してもらえます。沖縄県で事業を営む人は、沖縄振興開発金融公庫に相談をしましょう。

 

日本政策金融公庫の全国の支店では、平日9~17時に事業資金に関する相談に対応しています。また、全国152支店で「創業サポートデスク」を設置しており、創業計画書の作成の仕方や融資制度の紹介、融資までの流れを丁寧に教えてもらえるのです。創業時は特に、「いくら資金が必要なのかわからない」「創業後の資金の流れを知りたい」といった不安や悩みを抱えてしまいがちでもあります。日本政策金融公庫の事業相談ダイヤルを活用することで、創業や経営に関する不安を解消してみましょう。

 

 

金融相談や経営相談に対応している信用保証協会

信用保証協会は1953年に施行された信用保証協会法にもとづいて、中小企業や小規模事業者に対する支援を行う目的で設立された公的機関です。信用保証協会が行っている信用保証制度によって、利用者は不動産を担保として差し出したり、保証人を立てたりしなくても融資が受けられる可能性があります。信用保証協会の「保証相談窓口」では、信用保証制度の利用に関する相談や制度融資についての相談、金融面からの経営相談に対応しているのです。事業資金の調達を含めて、経営全般にかかわる相談に応じてもらえます。決算書などの資料を持参することで、より具体的な相談に対応してもらえるでしょう。

 

「経営再生支援窓口」では、経営状況の改善や事業再生を支援するために経営・事業再生サポートチームを組織しており相談を受け付けています。そして、起業・創業を支援するための「創業相談窓口」や、円滑な事業承継を進めるための「事業承継相談窓口」なども開設しているので、目的にあわせて利用してみると良いでしょう。

 

 

事業資金についての相談窓口がある各地の地方自治体

各地の地方自治体でも、創業に関する相談や経営相談に対応してもらえます。相談窓口では、事業資金の調達に関係している公的制度の情報提供も受けられるので、積極的に活用してみましょう。なかには、事業資金の調達にあたって、地方自治体が利息の一部を負担してくれる制度もあるので、日ごろから情報収集しておくことが大切です。また、中小企業診断士などの専門家からの指導を低額または無料で受けられる場合もあります。事業所の拠点を置いている行政窓口とかかわっておくことは、中小企業の経営者にとってメリットがあるのです。

 

 

中小企業相談センターを設置している商工会議所

商工会議所や商工会では、マル経融資(小規模事業者経営改善資金融資制度)などの事業資金に関する相談に対応しています。マル経融資とは、原則6カ月以上の経営指導を商工会議所などから受けることを条件として、無担保・無保証で日本政策金融公庫から融資が受けられる仕組みです。貸付限度額は2019年2月現在で2000万円までとなっており、運転資金や設備資金として活用できます。直近で1年以上、商工会議所地区内で事業を行っていることが利用条件であるものの、利用者にとってメリットの大きい制度でもあるのです。

 

また、商工会議所や商工会が設置している「中小企業相談センター」では、創業・事業承継・新事業展開などの専門的な経営課題に関する相談が行えます。「窓口専門相談」では、経営指導員による一般的な相談業務以外にも、弁護士・税理士・ITコンサルタントなどの専門相談員による無料相談を利用することも可能です。

 

 

事業資金についての民間の金融機関の相談窓口

都市銀行・地方銀行・信用金庫・信用組合など、民間の金融機関も「融資専用窓口」を設けています。ただ、金融機関や支店によっては中小企業向けの融資を行っていない場合もあるため、ホームページなどで事前に確認をしてから相談してみましょう。普段から取引のある金融機関であれば相談も行いやすいはずです。ノンバンクに相談をするときには、事業者向けの融資を取り扱っているところに相談してみると良いでしょう。いきなり融資を依頼するのではなく、まずは事業資金の調達に関する相談に乗ってもらったうえで、判断していくことが大切なのです。

 

総合相談窓口のある東京都中小企業振興公社

東京都内で事業を行っている中小企業経営者であれば、東京都中小企業振興公社に相談をしてみるのも良いでしょう。「総合相談窓口」が設置されており、創業・資金繰り・経営全般に関する幅広い相談を受け付けています。特徴としては、一箇所であらゆる相談に応じてもらえる点であり、企業経営に関する各分野の専門家が対応してくれるのです。電話相談や夜間相談にも対応しているので、必要に応じて利用してみましょう。

 

 

幅広い融資相談ができる商工中金

商工中金では、法人経営者や個人事業主向けにさまざまな融資を行っています。設備投資や長期運転資金、手形割引などの短期運転資金など中小企業が必要とする事業資金の融資に対応しているのです。商工中金に開設されている相談窓口は2019年3月1日現在で22の窓口があり、それぞれの事案について相談できる場を設けています。金融機関の破綻や再編、企業の倒産や突発的な災害の発生などによって、経営上の影響を受けている中小企業を対象として相談業務を行っているのです。

 

 

その他の事業資金の調達の相談窓口

事業資金などの相談は金融機関の窓口だけでなく、自社が属している業界団体や民主商工会などでも受け付けています。また、中小企業診断士や社会保険労務士といった士業の相談窓口や顧問税理士に相談してみるのも良いでしょう。業種によって特有の相談内容もあるものなので、身近なところに相談をすることも大切です。相談の際には具体的な経営状況や資金繰りを示す資料を持参すると、より具体的なアドバイスをもらえるでしょう。

 

 

 

融資以外で事業資金を調達するときの相談窓口

事業資金の調達を融資以外で検討する場合には、それぞれの相談窓口に問い合わせることが大切です。インターネットを通じて不特定多数の人から資金を集めるクラウドファンディングであれば、各事業者が相談窓口となっています。相談を持ちかけることによって、より効率的に資金を集めるためのアドバイスを受けられるでしょう。東京都ではクラウドファンディングを積極的に支援しているので、「東京都クラウドファンディング事業担当」が相談窓口となります。

 

売掛金などの売掛債権をもとに資金調達を行う場合には、いくつかのファクタリング会社に相談してみましょう。ファクタリングを利用すれば、負債を増やすことなく資金調達が行えるので、一時的な資金繰りの改善に役立ちます。ただ、ファクタリング会社についてよく調べていないと、悪徳業者に引っかかってしまう可能性もあるので、日頃から信頼できる資金調達先を探すように心がけましょう。

ベンチャーキャピタルから出資を募りたいと考える場合には、各ベンチャーキャピタル会社が相談窓口となります。資金調達の方法だけでなく、経営に関するアドバイスも得られるので、前向きに利用してみましょう。そして、エンジェル投資家から資金を集めたいときには、マッチングサイトやクラウドファンディングサイトが相談窓口となります。

 

手形割引の場合は、手形割引を取り扱っている会社に相談するのが良いでしょう。それぞれの会社でサービス内容や過去の実績も異なるので、複数の会社に相談することが大切です。ただ、手形割引で資金調達を行ったとしても、「買戻し請求」には気をつけておく必要があります。買戻し請求とは、手形が不渡りとなってしまったときに割引依頼人が手形を買い戻さなければならない仕組みです。基本的な仕組みを正しく理解するためにも、まずは相談することを心がけておきましょう。

 

 

事業資金は専門の機関に相談してから調達しよう!

事業資金の調達方法はさまざまなものがあるので、利用目的にあわせて適切なものを選んでいく必要があります。どの方法を選ぶべきか迷ってしまった場合には、専門機関や専門家のアドバイスを受けたほうが良いでしょう。事業資金に関する悩みを相談することによって、より良い解決方法が見つかっていくはずです。また、最新の情報を得られたり、好条件で事業資金が調達できたりする場合もあるので、積極的に活用してみましょう。