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株式会社JTC調べ―2022年下半期ファクタリング申込企業、業種別割合と業種別利用事例―

ファクタリング
ファクタリング

 

株式会社JTCが調べた業種別申込によると、最も申込率が高い業種は建設業で40%を占めています。ついで運送業、製造業と続いています。
これらの業種に共通なのは、売掛金の回収期間が長い点です。
ファクタリングは材料費や人件費、急な出費にも対応でき、いざという時に役に立つ資金調達方法です。
本記事では、ファクタリング利用率が高い業種の資金の流れを解説し、それぞれの業種の利用事例について紹介します。
どのような場面でファクタリングの利用が有効であるのかが理解できますので、ぜひ最後までお読みください。

 

ファクタリング利用割合の高い業種の特徴は

ファクタリング利用割合の高い業種の特徴はファクタリングとは、事業者が売掛金をファクタリング会社に買い取ってもらうことで資金調達を行う方法です。
ファクタリングの利用割合が高い業種の特徴として次の3点があります。

  • 売掛金の回収期間が長い
  • 材料費や人件費など先出しの諸費用が多い
  • 急な出費が必要となる

それぞれについて説明しましょう。

売掛金の回収期間が長い

売掛金の回収期間が長い業種はファクタリングを利用する割合が高いです。
特に建設業では売掛金の回収期間が長いため、ファクタリングを利用する比率が上がります。
一般的に建設業は、着手金や中間金など、何回かに分けて入金されます。
が、下請け業者では、必ずしも建設業の慣例通りとはいえません。

 
入金が不安定になることもあるため、資金繰りをスムーズに行うためにファクタリングを利用する場合があります。
売上が発生し、利益を計上しているにもかかわらず、手持ち資金が不足すれば、毎月の支払いができなくなり、事業運営が困難となり、倒産に追い込まれることがあります。
これが黒字倒産です。
回収までの期間が長い売掛金を保有する事業者は、ファクタリングを利用し、早期に現金化することで、余裕をもった資金繰りが可能です。

材料費や人件費などの諸費用が多い

材料費や人件費といった諸費用の支出が多い業種もファクタリングの利用頻度が高いです。
とりわけ、IT事業などはサービスにかかる費用が大きいため、ファクタリングを利用するケースが増えています。
売掛金の期日回収を待っていると、手持ち資金が潤沢でない限り材料費や人件費といった毎月の諸費用の支払いが厳しくなるかもしれません。
ファクタリングを利用することで、期日前の資金化が可能となり、スムーズな資金繰りが見込めるでしょう。

急な出費が必要となる

運送業のように、業務に使用している自動車等の機材が故障したとき、突発的な資金ニーズの発生は金融機関の融資では間に合わない場合もあるかもしれません。
そのため、急な出費が必要となる業種もファクタリングの使用頻度が高いと言えます。
また、アパレル店舗やスポーツ用品店といった季節物の商品を取り扱う業種も、商品の仕入に波があるため、ファクタリングを利用する割合が高くなります。
出費の多い時期には、事業者はファクタリングを上手に活用して資金繰りを行いましょう。

 

手軽に資金調達ができるファクタリングの利用を行う経営者が増えております。
JTCでは、お申込み前に金額、手数料の提示をしており、手数料の安さ、資金調達スピードに自信を持っています。

 

ファクタリングの業種別申込み

ファクタリングの業種別申込み株式会社JTCでのファクタリングの業種申込み割合順に、それぞれの業種の特徴について紹介しましょう。

建設業40.9% 2210件

建設業の特徴として、売掛債権の金額が大きく、売掛期間が長期であることが、事業者は資金調達の利用先としてファクタリングを選んでいる理由でしょう。
売掛先(発注先)が国や地方公共団体であれば、審査に落ちることがほぼないので、安定した資金調達が可能です。
これはファクタリングだけでなく、銀行等金融機関も同じです。
事業者としては、どちらで資金調達を実行すべきか迷うかもしれませんが、事業者の決算状況や、資金がいつ必要であるのか等総合的に検討するのがおすすめです。

運送業19.9% 1075件

運送業も建設業と同様に入金までの期間が長いのが特徴です。受注が増えて売上が増加しても、手元資金が不足となる場合が多いため、売上に比例してファクタリングを利用するケースがあります。
また、トラックや重機等に故障等が発生し、突発的に資金が必要となるのも運送業の特徴です。
金融機関に融資を申し込んでも、審査に時間がかかるため、日常業務に支障をきたすリスクがあります。
ファクタリングを利用すれば、申し込んで早ければ即日現金化が可能なファクタリング会社もあります。

製造業10.4% 566件

製造業もファクタリング申込の多い業種の一つです。
取引先によっては、材料費や外注費は入金より先に支払いがあるケースもあるため、売上回収まで時間がかかり、ファクタリングを利用するケースが多くなります。
また、製造過程で、機械や設備が故障する場合もあります。
早急に修理等対応を行わないと納期に間に合わない場合、信用を失いかねませんので、事業者は急な修理資金をファクタリングで資金を調達し、対応しています。

卸売業6.1% 330件

卸売業は生産者から商品を仕入れ、小売業者に必要に応じて販売します。
そのため、卸売業は仕入資金が必要となり、ファクタリングを利用する卸売業者が多いです。
しかしながら、仕入れした商品が全て販売されるとは限りません。
仕入れたものの、売れ残り、在庫として卸売業者が商品を抱える場合もあります。
すぐに商品として販売できれば問題ないのですが、在庫期間が長期化すると、商品が摩耗や劣化、あるいは流行遅れとなり、商品価値が損なわれるリスクがあります。
在庫が増えると、保管にかかる費用等が別途発生するため、資金繰りを圧迫するかもしれません。そのため、卸売業者は、資金繰りの安定を図るべく、ファクタリングを利用するケースが多いです。

IT事業3.4% 187件

IT事業は、商品であるプロダクトを発注先に納品し、問題ないと確認されてはじめて売上代金を受け取る契約の場合は、売上が現金化されるまで時間がかかるため、ファクタリング利用に適しているといえるでしょう。
特にIT事業は、事業全般において、スピードを求められます。
資金繰りも例外ではありません。
スピーディな対応をおろそかにすれば、発注先を逃すこととなり、強いては経営の根幹を揺るがしかねません。
創業して間もないIT事業者であれば、金融機関での資金調達が厳しい場合もあるため、ファクタリングが重宝される要因ともなっています。

その他19% 1031件

その他の業種として、飲食業、医療・介護事業があります。
飲食業は、売上の回収は現金が多いのでファクタリング利用の対象外となります。
医療・介護事業は、1ヶ月分の診療報酬を翌月10日までに社会保険診療報酬支払基金(社保)や国民健康保険連合会(国保連)に診療報酬請求書(レセプト)を作成、請求が必要です。
社保や国保連がレセプトに不備等がないかチェックし、翌々月の20日過ぎに診療報酬を医療機関や介護事業者等に入金します。
診療報酬を請求してから2ヶ月近く現金化できないため、ファクタリングを利用する事業者も多いです。

ファクタリング業種別利用事例

ファクタリングの業種別申込み下記の業種のそれぞれの利用事例を紹介します。

  • 建設業
  • 運送業
  • 製造業
  • 卸売業
  • IT事業

建設業の利用事例

建設業の中で土木系の仕事をメインとしている建設業を事例として取り上げます。
ある公共事業の下請け工事を受注していましたが、下請け業者のうち1社が倒産し、急遽人員の増員および車両が必要となりました。
公共事業の下請けなので利益率もいい仕事ですが、支払いのサイクルが遅く、毎月従業員の給料等を支払わねばならず、どう見積もっても資金不足は明らかでした。

 
売上の入金が2カ月後でしたので、ファクタリングを依頼しました。
金融機関の融資も考えたのですが、審査期間中に使用している重機に故障等があれば資金調達に間に合わないと判断し、ファクタリングを選びました。

 
売上1,800万円の3分の1である600万円をファクタリングにより資金調達。
売掛金の早期現金化を図ることで、手持ち資金とあわせて資金繰りに余裕が生まれ、給料等毎月の必要経費に関して心配することなく支払ができました。

運送業の利用事例

運送業において、トラックが使えないことは大きな問題です。
せっかく受注できても、仕事を請負できないと、仕事は他社に移ってしまいかねません。
トラックが故障した場合や、受注が多くトラックが不足した場合について紹介します。

 

①車両が急遽故障した場合
トラックが故障した場合、修理に出す必要があります。
もし、修理費用が支払えなければ修理業者は修理してくれませんし、仕事が停滞するため、発注先は他社に乗り換えるかもしれません。
取引先の金融機関に相談したところ、「最低でも審査結果が出るまで3週間近くかかる」といわれ、保有する売掛金をファクタリング会社に買い取ってもらいました。
即日入金がなされ、修理代金を支払い、遅れが最小限に留まりました。

 
②受注が多く車両の台数が不足
年末年始の繁忙期に、受注が増え、自社のトラック台数では、さばき切れず、外注を依頼することに。
外注費で費用が発生し受注した仕事の売掛期間が長いため、外注先の支払いが先行して資金繰りが圧迫。
そこで、ファクタリングを利用することで、早期現金化を図り外注先に費用の支払を行いました。
外注先と円滑な取引が行なえ現在も必要に応じて取引しています。

製造業の利用事例

製造業は、現金化するまでかなりの期間を要するためファクタリングの利用が有効です。
自動車部品製造業の事例を紹介しましょう。

 
自動車部品製造業は、自動車メーカーから指定されたデザインに基づき製品を製造し出荷しなければなりません。取引先からの大きな発注に応えるには、製品に必要な部品を仕入れる必要があり、手持ち資金、請負契約書等を勘案し、3社間ファクタリングを行うことにしました。
3社間ファクタリングとは、申込会社、ファクタリング会社、売掛先の3社で契約を交わすファクタリング手法です。手数料も低く収まり、仕入代金としてファクタリングを利用しました。
納品の結果、製品に問題なく、継続して自動車メーカーから発注を受けられました。

卸売業の利用事例

卸売業は、建設業や製造業とは異なり、商品を仕入れる必要があります。
経済産業省のデータによると、卸売業の粗利率は平均11%ほどで、他業種と異なり薄利多売である点が特徴です。

 
近年のネット販売のニーズが拡大している中、卸売業にとって、厳しい競争環境を勝ち抜くにはさまざまな創意工夫をこらして業績を挙げていく必要があります。

 
ある卸売業者は、数年前に取引先が倒産し、5,000万円近い損失を計上しました。
売掛期間が2ヶ月であるものの、卸売業は消長が激しいため、販売先が倒産することで売掛金が未回収となるリスクを避けなければなりません。
卸売業者はリスクを回避するためにファクタリングを利用しました。
ファクタリング会社に売掛金を買い取ってもらい、以前に経験した取引先の倒産による売上金の未回収リスクを防げ、スムーズな資金調達を行っています。

IT事業の利用事例

IT事業を運営するには、人材の確保、とりわけシステム・エンジニア等の技術者を一定数確保しておく必要があり、システム・エンジニアへの給料は毎月支払わなければなりません。
特にスキルをもった人材の確保となるため、余分に人件費がかかります。
大型案件を受注しても人材不足であれば技術者を外注しなければなりません。技術者を確保できない恐れもあるため、余裕をもった人材確保となるため、人件費がかかり、資金繰りを圧迫するケースがあります。
IT事業者は人件費支払いなどの資金繰り確保のため、ファクタリングを利用します。

まとめ

まとめファクタリングはさまざまな業種に対応できる資金調達の方法です。
とりわけ売掛サイトが長い業種はニーズの高い手法です。
短期運転資金であれば金融機関の融資があります。
しかし、審査には少なくても2週間かかるのが一般的です。運送業のように、機材やトラックが故障した場合、金融機関の融資では対応できません。
仕事にスピードが求められるのと同様に最近では資金繰りにもスピードが求められています。その意味からも、ファクタリングはマッチした資金調達方法です。
ファクタリングを上手に活用し、スムーズな資金繰りを心がけましょう。

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