コラム
2019年04月04日

経営者向け!融資を受けて事業資金を調達する方法

事業資金の調達方法としてはさまざまなものがあるため、なかには知らない方法もあるでしょう。資金の利用目的などによって、適した資金調達方法は異なるので基本的な特徴を押さえておくことが大切です。金融機関からの融資だけでなく出資を募ったり、売掛債権を活用して資金を調達したりする方法もあります。もしものときに備えて、日ごろから複数の手段を検討しておきましょう。今回は、事業資金のいろいろな調達方法について紹介します。

 

事業資金とは?7つの調達方法!メリットとデメリットを知って円滑な企業運営を!

 

事業資金の融資を行っている金融機関

中小企業や個人事業主に融資を行っている金融機関は、さまざまなものがあります。政府系金融機関であれば、日本政策金融公庫があげられますし、銀行・信用金庫・信用組合といった民間の金融機関も数多く存在しているのです。また、ノンバンクと呼ばれる貸付業務のみを行う金融機関もあります。具体的には、消費者金融やクレジットカード会社、リース会社などのことを指しており、目的にあわせて利用することが可能です。それぞれの金融機関の違いを押さえたうえで、自社の経営状況に合ったサービスを行っているところを選んでみましょう。

 

 

日本政策金融公庫の融資制度と特徴

日本政策金融公庫は政府系金融機関であり、中小企業や個人事業主の支援を積極的に行っています。国民生活事業では、個人企業や小規模企業向けの小口資金の融資をしており、融資の平均額は約700万円です。短期の運転資金にも対応してくれるので、一時的に資金が必要なときに活用できます。また、中小企業事業においては中小企業向けに長期事業資金の融資を取り扱っており、融資額の平均は約1億円です。売上の向上が見込めているものの、必要な資金が確保できていない場合に利用を検討してみると良いでしょう。

 

新創業融資制度や中小企業経営力強化資金を利用すれば、日本政策金融公庫から無担保・無保証で融資を受けることができます。銀行融資を断られてしまった場合であっても、審査に応じてもらえる可能性もあるのです。事業資金や経営に関する相談窓口も設けているので、積極的に活用してみましょう。

 

 

銀行の事業資金融資の種類と特徴

銀行融資には大きく分けて、「プロパー融資」と「信用保証協会の保証付融資」があります。プロパー融資とは、過去の実績や事業の将来性がある企業で、返済能力がしっかりと担保される場合のみに利用が可能な融資です。銀行がリスクをとって直接融資を行うため、支払う金利は低くなります。しかし、審査のハードルが高いため、すべての企業が利用できるわけではありません。プロパー融資が利用できない場合は、基本的に信用保証協会の保証付融資を利用することになるでしょう。実績のない企業に対して信用保証協会がリスクの一部を負担することによって、銀行が融資を行いやすい環境を整えられるのです。保証付融資の場合は、信用保証協会に対して保証料を支払う必要があり、審査にも時間がかかってしまう点に注意しておきましょう。

 

また、個人事業主の場合は、銀行融資を受けること自体が難しい面もあります。営業実績が複数年あり、事業規模が拡大していなければ融資を受けるのが難しいため、ほかの資金調達方法も検討しておきましょう。

 

 

信用金庫・信用組合の事業資金融資の特徴

信用金庫や信用組合からの融資は、銀行融資と比べると審査のハードルが低くなるので、中小企業や個人事業主が利用しやすい環境が整っています。信用金庫は会員の出資による組織であり、信用組合は組合員の出資によって成り立っており、特定の地域や職域に根差した事業展開を行っているのです。過去の事業実績だけでなく、経営者の人柄や事業の将来性も含めて融資の可否を判断してくれるので、柔軟な対応が行われる点に特徴があります。また、銀行融資よりも金利は高めに設定されている場合もあるものの、小口融資にも対応してもらえるのです。一時的な要因で資金繰りが悪化してしまったときに、相談できる組織だと言えます。

 

 

ノンバンクの事業資金融資の特徴

預金業務を取り扱わず、貸付業務だけを行っている金融機関がノンバンクです。具体的には、消費者金融・クレジットカード会社・リース会社などがあります。ノンバンクの事業資金融資の特徴は審査のスピードが速く、1週間から10日程度で融資が可能である点です。無担保・無保証で審査に応じてもらえるので、中小企業や個人事業主でも利用しやすい面があるでしょう。急に運転資金が必要になった場合でも、利用限度の範囲内ですぐに資金を調達できるのです。ただ、銀行融資などと比べて金利が高めに設定されているのと、まとまった資金調達が難しいので、利用するときには希望金額が調達できるのか、事前に確認をしておくと良いでしょう。

 

 

補助金や助成金で事業資金を調達する方法

事業資金は借入でまかなうだけでなく、国や地方自治体が行っている助成金・補助金の制度を利用する方法もあります。助成金は要件を満たしていれば受け取ることができるものであり、主に雇用に関する助成金が多いのが特徴です。補助金は申請した内容が認められれば受け取れるものですが、採用数に限りがあるため必ずしも資金が得られるわけではありません。助成金は年間を通じて申請ができるものの、補助金の場合は募集期間にも限りがあります。ただ、どちらも返還の必要がないものなので、申請条件に当てはまる場合には積極的に活用してみましょう。

 

 

クラウドファンディングで事業資金を調達する方法

事業資金を集める方法としては、クラウドファンディングを利用するのも一つです。クラウドファンディングとは、インターネットを通じて不特定多数の出資者を集めて、事業資金を調達する方法のことを指します。事業計画が魅力的なものであれば、多くの出資者から資金を集めることができるでしょう。そして、事業が成功すれば出資者に対して商品やサービスを返す必要があります。銀行融資とは違い、資金を集めるために多くの書類を準備する必要はないものの、人を惹きつけるだけの事業計画を示す必要があるのです。そのため、出資者が関心を示さないような内容であれば、必ずしも資金を集められるわけではないというデメリットがある点にも注意しておきましょう。

 

 

エンジェル投資家から事業資金を調達する方法

創業時や創業してからそれほど経過していない場合には、エンジェル投資家から資金を集める方法もあります。エンジェル投資家とは、経験の浅い起業家に対して資金を出資してくれる個人投資家のことです。創業時には売上を立てていくための資金が多く必要である一方で、まとまった資金を金融機関から借りるのが難しい時期でもあります。そのため会社の信用力がないうちは、個人投資家から資金を集めてみると良いでしょう。エンジェル投資家を探す方法としては、起業家と個人投資家を結びつけるマッチングサイトがあるので、普段から情報を集めておくことが大切です。

 

 

ファクタリングで事業資金を調達する方法

借入や出資ではなく、自社が保有している資産を有効活用して、事業資金を増やす方法もあります。ファクタリングを利用すれば、売掛金の支払期日を待たずに現金化することが可能です。ファクタリングの仕組みは、自社が保有している売掛債権をファクタリング会社に買い取ってもらうことで成り立っています。審査では売掛債権の信用力が重視されるため、経営状況はそれほど問題になりません。赤字決算や債務超過に陥っていたとしても、柔軟に対応してもらえるのです。

 

通常のファクタリング契約では、利用者とファクタリング会社に売掛先を交えた形で契約が結ばれます。しかし、売掛先との関係によってはファクタリングを行う事実を知られたくない場合もあるでしょう。ファクタリングは欧米諸国では資金調達方法として一般的ではあるものの、日本ではまだ馴染みの薄いものでもあります。売掛先によっては「売掛金に手を出さなければならないほど、経営が苦しいのか」と誤解するところもあるのです。売掛先との今後の取引が気になってしまう場合は、承諾のいらないファクタリング契約もあるので、状況に応じて使い分けてみましょう。

 

ファクタリングは銀行から融資を受けられなかった企業の審査にも応じてくれるので、事業資金を調達できる可能性も高いと言えます。定期的に売掛金が発生している状態で、資金繰りが悪化しているときには、適した資金調達方法なのです。ファクタリングの基本的な仕組みを正しく理解したうえで、事業資金の不足を解消するために利用を検討してみましょう。

 

 

効率よく事業資金を調達して優良企業に育てよう!

融資を受けて事業資金を調達する方法は、さまざまな種類があります。どれか一つの手段に絞ってしまうのではなく、経営状況にあわせてもっとも効率の良い方法を選んでいきましょう。そして、融資以外にも多くの資金調達方法もあるので、基本的な仕組みを理解しておくことが大切です。中小企業や個人事業主が安定的に事業を行っていくためには、資金繰りを安定させることが何よりも重要だと言えます。資金繰りに困ってから調達方法を考えるのではなく、普段からもしものときに備えて調達先を確保しておきましょう。