コラム
2017年12月15日

ファクタリングの会計仕訳から見えるメリット

ファクタリングの会計仕訳から見えるバランスシート上のメリット
 
売掛債権を売却することで資金を調達するファクタリングは、資金の流動性を高め、企業の資金繰りを良くする非常に優れた資金調達方法です。しかし、ファクタリングのメリットはキャッシュフローのスムーズ化だけではありません。バランスシートに注目することで見えてくる、ファクタリングの隠された利点を紹介します。

 

◆ファクタリングの勘定科目仕訳
企業活動の中で発生した一連の取引を記録する仕訳は、企業の経営状況を把握するために必要不可欠なものです。では、ファクタリングを行った場合、仕訳はどのように行えば良いのでしょうか。実際の取引を想定しながら見ていきましょう。

 

・掛けで売上があった時
50万円の商品を翌月払いの掛けで売ったとしましょう。この時、借方には売掛金(資産の増加)、貸方には売上(収益の増加)がそれぞれ50万円ずつ計上されます。

 

ここで売掛金が決済されれば、借方に現金(資産の増加)50万円が入り、貸方には売掛金(資産の減少)50万円となるわけですが、売掛金をファクタリングによって現金化した場合、仕訳はどのようになるでしょうか。

 

借方 貸方
売掛金(資産の増加)50万円 売上(収益の増加)50万円

 

・売掛金をファクタリングした場合
手数料10%でファクタリングを行ったとしましょう。すると、ファクタリング会社から支払われる見込みである未収金(資産の増加)45万円と、手数料である売掛債権売却損(費用の増加)5万円が借方に、売掛金(資産の減少)50万円が貸方に入ります。

 

借方 貸方
未収入金(資産の増加)45万円
売掛債権売却損(費用の増加)5万円
売掛金(資産の減少)50万円

 

この後、ファクタリング会社から入金があれば、借方に現金を、貸方に未収入金を入れるだけです。つまり、「未収金」と「売掛債権売却損」という勘定科目を覚えておけばよいわけですね。ちなみに、会計ソフトなどで「売掛債権売却損」という項目が無い場合、その他雑支出などで仕訳を行えば問題ありません。

 

◆ファクタリングを行うことによる会計上のメリット
・①バランスシートがスリムになる
上記のスキームを見ていただけばわかる通り、ファクタリングは売掛金という流動資産がみ収入金という別の流入資産に変わるだけです。負債が増加しないので、バランスシートをスリム化することができます。

 

・②資金調達がしやすくなる
銀行などの金融機関からの借り入れには、BSやPLの提出が必要になります。当然ですが、負債が多すぎる場合、キャッシュアウトのリスクが高まるので融資を受けるのは難しくなるので、負債を増やさないファクタリングは資金調達においても大きなメリットがあると言えるでしょう。

 

◆まとめ
ファクタリングは資金を調達するだけでなく、バランスシートをスリム化してくれる効果があることを紹介しました。バランスシートのスリム化は、言い換えれば財務体質の改善です。ファクタリングの有効活用は、無駄な資産を持たない効率的な経営に貢献すると言えるでしょう。