事業経営において、資金調達は重要な課題です。
多くの企業経営者や個人事業主が「担保がなければ資金調達は難しい」と考えているかもしれません。
しかし、ファクタリングという資金調達手段は、この一般的な考えを大きく変えます。
ファクタリングは売掛金を売却することで現金化する仕組みであり、担保を必要としません。
つまり、担保となる資産がない企業でも、安定した売掛金があれば資金調達が可能になるということです。
本記事では、ファクタリングと担保の関係性について深掘りし、ファクタリングが担保不要である理由、および利用時に押さえておくべき重要なポイントについて詳しく解説します。
銀行融資の審査に落ちた企業、急速に資金が必要な企業、信用スコアに不安がある企業も含め、資金調達に悩む事業者の皆様は、ぜひ本記事を参考にしてください。
監修者プロフィール
税理士法人浅野会計事務所は、愛知県清須市にあり、創業40年以上、経営・金融・税務・会計・労務のスペシャリストとして各種サポートを行っています。代表の浅野芳郎をはじめ、税理士4名、行政書士1名、社会保険労務士1名ほかファイナンシャルプランナー、宅建資格の資格保持者などもおり、長く経営するためのサポート体制を整えています。
ファクタリングと担保の基礎知識
ファクタリングと担保について正しく理解するために、まずは基本的な概念を整理しておきましょう。
多くの企業がこの違いを明確に理解していないため、ここで確実に押さえておくことが重要です。
ファクタリングとは
ファクタリングとは、事業者が保有する売掛金(売掛債権)をファクタリング会社に売却し、売掛金の支払期日を待つことなく現金を得る資金調達手段です。
通常、企業間の取引では売上が発生してから入金されるまでに数十日から数ヶ月の期間があります。
この期間中、企業は売上を計上しながらも、実際には現金が手元にない状態が続きます。
給与の支払い、仕入れ代金の決済、税金の納付など、現金が必要な場面は多いのです。
ファクタリングを利用することで、この入金までの期間を短縮して現金化できるのです。
ファクタリングの仕組みは簡潔で、ファクタリング会社が売掛金の金額から手数料を差し引いた額を事業者に支払い、その後、売掛先からの入金をファクタリング会社が回収するという流れになります。
借入ではなく売却であるため、企業の負債が増えることはなく、信用情報にも影響しません。
これが従来の融資との大きな違いです。
JTCは2013年の設立以来、10年以上にわたって1万件を超える売掛債権を取り扱ってきました。
JTCの請求書売却サービスでは、実績に基づいた信頼できるファクタリングを提供しており、多くの企業から支持されています。
担保とは
担保とは、ローンや融資を受ける際に、借り手が返済できない場合に備えて貸し手に提供する資産のことを指します。
銀行融資の場合、不動産、有価証券、機械装置、在庫などが担保として活用されます。
担保があることで、金融機関は貸し倒れリスクを軽減でき、その結果として低い金利での融資が実現します。
しかし担保制度は金融機関にとって重要なリスク管理手段ですが、借り手にとっては大きな負担になることがあります。
特に以下の点で問題が生じます:
- 審査期間の延長 – 担保の評価に時間がかかるため、融資実行まで1~2ヶ月以上を要することがあります
- 担保の評価リスク – 不動産価格の下落により、評価額が減少する場合があります
- 担保の拘束 – 担保として差し入れた資産は、ローン完済まで処分できません
- 追加担保の要求 – 契約後、担保不足と判断された場合、追加担保を要求されることがあります
このような課題に対して、事業資金を無担保で調達できる方法としてファクタリングは有効な選択肢となります。
ファクタリングには担保が必要?
ファクタリングには担保が必要ありません。
これはファクタリングが融資ではなく、売掛金の売却だからです。
この点が融資との最大の違いです。
評価対象が根本的に異なる
ファクタリング会社がリスク評価する対象は、借り手企業の信用力ではなく、売掛先の支払能力と売掛金の実在性です。
つまり、ファクタリング会社は「この企業が返済できるか」ではなく、「この売掛先が期日に支払うか」を判断します。
具体例で考えてみましょう。
シナリオA:赤字企業が大手企業からの売掛金をファクタリング
- 企業の状況:3期連続赤字、負債比率96%
- 売掛先:大手上場企業
- 結果:ファクタリング可能。
赤字状況は評価対象にならない
シナリオB:黒字企業が新興企業からの売掛金をファクタリング
- 企業の状況:好調な営業利益、低い負債比率
- 売掛先:設立2年目の中小企業、財務状況が不透明
- 結果:ファクタリング困難。
売掛先の信用力が不十分
このように、自社の信用力がどうであれ、売掛先が信用できる企業であれば、ファクタリングを利用できるのです。
たとえ企業の信用スコアが低かったり、既に他の融資を多く抱えていたりしても、大手企業や官公庁からの売掛金があれば、ファクタリングは利用可能です。
審査と担保の関係性を正しく理解する
ただし、「担保が不要である」ということと「審査がない」ということは全く別の話です。
ファクタリング会社は売掛金の実在性や売掛先の信用力について厳格に審査を行います。
審査で確認される主な項目:
- 売掛債権の実在性確認 – 請求書、契約書、納品証明の確認
- 売掛先の財務状況 – 決算書、信用調査データベースの確認
- 取引実績の確認 – 過去の入金履歴、取引期間の確認
- 架空取引の防止 – 売掛先への直接確認(3者間ファクタリングの場合)
- 売掛金の二重譲渡防止 – 債権譲渡登記の確認
架空の売掛金や信用力に疑問のある売掛先からの売掛金は、ファクタリングの対象にはなりません。
実際、多くのファクタリング会社では、売掛先の信用調査に複数の外部データベースを活用し、二重譲渡のリスクを徹底的に排除しています。
ファクタリングとほかの資金調達手段との違い
ファクタリングを正しく理解するためには、他の資金調達手段との違いを認識することが重要です。
多くの企業が類似制度と混同しているため、ここで明確に整理しましょう。
手形割引との違い
手形割引と聞くと、ファクタリングと似ていると思われがちですが、実は異なる仕組みです。
手形割引は、企業が保有する約束手形を担保に融資を受け、現金化する方法です。
一見するとファクタリングと似ていますが、重要な違いがあります。
最大の違い:償還請求権(遡求債権)の有無
手形割引では、万が一手形の振出人(支払い義務者)が支払いできない場合、割引に応じた銀行が申込企業に買戻請求(遡求債権)を行うことがあります。
つまり、売掛先が破綻した場合、申込企業自身がその損失を被る責任があるのです。
これに対してファクタリングは、買取型ファクタリングであればノンリコース(遡求債権なし)が原則です。
売掛先が支払えない場合、その損失はファクタリング会社が負担し、企業は返金義務を負いません。
その他の違い
- 会計処理 – 手形割引は融資枠扱いで負債増加、ファクタリングは売却で負債増加なし
- 手数料 – 手形割引は金利扱い、ファクタリングは手数料扱い
- 対象債権 – 手形割引は手形のみ、ファクタリングは請求書等の売掛債権全般
ファクタリングと手形割引の違いについて詳しく知ることができます。
売掛債権担保融資(ABL)との違い
売掛債権担保融資(ABL:Asset Based Lending)は、売掛金を担保として銀行から融資を受ける方法です。
名称に「担保」が含まれるとおり、この方法では売掛金が融資の担保となります。
ABLとファクタリングの根本的な違い:
| 項目 | ファクタリング | ABL(売掛債権担保融資) |
|---|---|---|
| 取引性質 | 売買契約(売却) | 融資契約(借入) |
| 負債増加 | なし | あり |
| 返済義務 | なし | あり |
| 会計処理 | 負債にならない | 負債として計上 |
| 調達金額上限 | 売掛金額の範囲内 | 売掛金の60~80%程度 |
| 資金調達スピード | 最短即日 | 1~2週間以上 |
| 償還請求権 | 原則なし | あり |
ABLでは融資を受けるため、新たな負債が増えます。
また、売掛先が売掛金を支払えない場合、申込企業自身が返済責任を負います。
これに対してファクタリングは売却であり、新たな負債は生じず、返済義務もありません。
さらに、ABLでは融資額が売掛金額の60~80%程度に限定されることが一般的です。
一方、ファクタリングでは売掛金の大部分を現金化でき、より多くの資金を調達できます。
もう一つの重要な違いは、融資の審査期間です。
銀行融資は審査に時間がかかり、融資実行まで数週間から数ヶ月を要することもあります。
不動産担保ローンとその他の事業資金調達手段の比較でも、ファクタリングの迅速さが強調されています。
ファクタリングの種類
ファクタリングには複数の種類があり、仕組みや用途によって分類されます。
企業の経営状況や売掛先との関係性に応じて、最適なファクタリング方式を選択することが重要です。
買取型ファクタリング
買取型ファクタリングは、最も一般的なファクタリングの形態です。
ファクタリング会社が売掛金を買い取り、その売掛金を譲渡する方式を指します。
買取型ファクタリングはさらに2つに分かれます。
2者間ファクタリング
企業とファクタリング会社の2者間で契約が完結し、売掛先には知られないまま資金調達ができます。
利用企業の営業秘密や経営情報を守ることができるため、売掛先との信頼関係が損なわれる心配がありません。
ただし、ファクタリング会社は売掛先への確認ができないため、手数料がやや高めに設定される傾向があります。
一般的に、2者間ファクタリングの手数料は5~18%程度です。
2者間ファクタリングとは、仕組みや3者間との違いについて、詳しく解説した記事があります。
3者間ファクタリング
企業、ファクタリング会社、売掛先の3者が関係する方式です。
売掛先の承諾が必要になるため、経営状態が外部に知られることになります。
一方、ファクタリング会社が売掛金の存在を直接確認できるため、手数料は2者間ファクタリングより低くなります。
一般的に、3者間ファクタリングの手数料は1~9%程度です。
ノンリコース原則(返金義務なし)
買取型ファクタリングにおいて、正規のサービスではノンリコース(遡求債権なし)が原則です。
つまり、売掛先が支払えない場合でも、企業がその損失を補填する義務はありません。
この点が、融資や手形割引とは異なる重要な特徴です。
保証型ファクタリング
保証型ファクタリングは、ファクタリング会社が売掛金の回収を保証するサービスです。
買取型ファクタリングと異なり、売掛金の売却ではなく、売掛先の支払い不能リスクに対する保証を提供します。
保証型ファクタリングでは、企業が売掛金を保有し続けます。
万が一売掛先が支払えない場合、ファクタリング会社が保証額の範囲内で補償を行うという仕組みです。
この方式では、売掛金の早期現金化は実現しませんが、売掛金の貸し倒れリスクを軽減できるというメリットがあります。
保証型ファクタリングは、比較的安定した経営基盤を持つ企業で、貸し倒れリスクへの対策を強化したいという場合に向いています。
買取型ファクタリングよりも費用が低く済む傾向があります。
担保不要のファクタリングを利用するメリット
担保なしでファクタリングを利用することには、複数の重要なメリットがあります。
これらのメリットを理解することで、ファクタリングが如何に優れた資金調達手段であるかが明確になります。
メリット①ほかの手段よりも容易に資金を調達できる
銀行融資の場合、担保や保証人、そして強固な信用スコアが必須です。
特に新興企業や経営状況が不安定な企業にとって、銀行融資の審査に通ることは困難です。
これに対してファクタリングは、担保も保証人も不要で、売掛先の信用力があれば資金調達が可能です。
事業資金を借りやすい方法とは、おすすめの資金調達方法3選では、ファクタリングがいかに容易に利用できるかが説明されています。
会社を設立したばかりで決算実績がない企業でも、安定した売掛金があれば利用できるケースが多いのです。
具体例:銀行融資とファクタリングの審査難易度比較
銀行融資が厳しい企業の特徴:
- 設立3年未満で決算実績が少ない
- 3期連続で赤字決算
- 債務超過状態にある
- 経営者の個人信用情報に問題がある
これらの企業でも、大手企業や官公庁からの売掛金があれば、ファクタリングは利用可能です。
JTCでは、多くの新興企業や経営危機にある企業の資金調達を支援しており、その実績が信頼性の証となっています。
メリット②即日入金も期待できる
銀行融資は審査に時間がかかります。
事業計画書の作成、審査対応、融資実行まで、最短でも2週間程度を要することがほとんどです。
これに対してファクタリングは、最短即日での入金が可能です。
JTCの実績データでも、以下のケースで即日資金調達が実現しています:
- 大阪市西区の警備業:700万円を即日調達
- 三重県四日市市の運送業:2,700万円を1日で調達
- 愛知県安城市の自動車部品製造業:1,700万円を1日で調達
- 京都市左京区の建設業:1,200万円を2日で調達
24時間即時入金!即日のファクタリング会社15選では、即日入金が可能なファクタリング会社が紹介されています。
急な資金が必要になった場合、給与支払いが間近に迫っている場合、仕入れ資金が緊急に必要な場合など、時間的余裕がない状況では、ファクタリングは非常に有効な手段となります。
実際、JTCは土曜日・日曜日・祝日にも対応しており、予期しない資金不足にも対応可能です。
メリット③自社の信用力に自信がなくとも利用できる
ファクタリングが評価する対象は、利用企業の信用力ではなく、売掛先の信用力です。
つまり、自社の経営状況が不安定であったり、信用スコアが低かったりしても、大手企業や官公庁からの売掛金があれば、ファクタリングの利用は十分に可能です。
特に以下のような企業に有効です:
- 赤字企業 – 連続赤字でも売掛先の信用力が高ければ利用可能
- 新興企業 – 実績が少なくても大手からの受注があれば利用可能
- 債務超過企業 – 負債が多くても売掛先が優良企業なら利用可能
- 信用情報に問題のある経営者 – 個人の信用情報は評価対象にならない
中小企業がお金を借りる方法とおすすめの資金調達方法でも触れられているように、融資に頼らない選択肢としてファクタリングは重要な役割を果たします。
メリット④売掛金の貸し倒れリスクを軽減できる
買取型ファクタリングを利用することで、売掛先の経営悪化や倒産による貸し倒れリスクを軽減できます。
売掛金を売却することで、その売掛金に関連するリスクはファクタリング会社に移転します。
具体例:企業Aが売掛先Bに100万円の売掛金を保有しているとします。
その後、売掛先Bが経営危機に直面し、倒産の可能性が出てきた場合
- ファクタリングなし – 100万円の貸し倒れ損失を企業Aが被る
- ファクタリング利用済み – ファクタリング会社が既に売掛金を買い取っているため、企業Aは損失を受けない
特に、売掛先の経営状況に不安がある場合や、市況の変動で業界全体が不安定になっている場合は、貸し倒れリスクを軽減することの価値は非常に高いです。
メリット⑤負債が増える心配がない
銀行融資やビジネスローンは借入金であり、企業の負債が増加します。
これは貸借対照表上も明確に表れ、企業の財務指標を悪化させます。
具体的な悪影響:
- 自己資本比率の低下 – 金融機関からの評価が低下
- ROE(自己資本利益率)の悪化 – 投資家からの評価が低下
- 将来の融資審査への悪影響 – さらなる融資が受けにくくなる
- 取引先からの信頼低下 – 経営が危ない企業と判断される可能性
ファクタリングは売却であり、借入ではありません。
したがって、ファクタリングを利用しても企業の負債は増加しません。
これにより、財務指標を悪化させずに資金調達ができるという大きなメリットがあります。
資金繰り改善にファクタリングは有効か、仕組み・メリットについて詳しく学ぶことができます。
メリット⑥個人事業主も利用できる可能性がある
ファクタリングは法人企業だけでなく、個人事業主も利用できます。
個人事業主は融資審査で不利になることが多く、銀行融資の申請が困難なケースも多いのです。
しかし、継続的な売掛金があれば、個人事業主でもファクタリングの利用は可能です。
個人事業主がファクタリングに適している理由
- 決算書の信用度が低い – 融資審査では不利だが、ファクタリングでは売掛先の信用力が重視される
- 社会的信用の構築が難しい – 新規事業や業界参入者は信用がないが、大手企業との取引実績があれば対応可能
- 融資枠がない – 金融機関が融資枠を設定していなくても、売掛金があれば利用可能
事業資金の調達を急ぐ個人事業主必見、融資より早い方法では、個人事業主がいかに効率的に資金調達できるかが説明されています。
担保が必要ないファクタリングを利用する際に押さえておきたいこと
ファクタリングは担保が不要という大きなメリットがある一方で、利用時に注意すべき点も存在します。
これらを正しく理解した上で活用することが、ファクタリングの効果を最大化します。
利用に際しては手数料が差し引かれる
ファクタリングを利用する場合、売掛金から手数料が差し引かれます。
この手数料がファクタリング会社の収益源になるため、利用者が受け取る現金は売掛金額よりも少なくなります。
手数料相場の実態:
ファクタリングの手数料相場はいくら、手数料を抑える方法・注意点によれば、ファクタリングの手数料は売掛先の信用力や取引内容によって大きく異なります。
- 2者間ファクタリング(信用力の高い売掛先) – 5~10%
- 2者間ファクタリング(中程度の売掛先) – 10~15%
- 3者間ファクタリング(信用力の高い売掛先) – 1~5%
- 3者間ファクタリング(中程度の売掛先) – 5~10%
長期的にファクタリングを利用する場合、これらの手数料の累積は経営に大きな影響を与えます。
ファクタリングは緊急時の資金調達手段として位置づけ、できるだけ短期間の利用に留めることが望ましいのです。
手数料を抑えるための工夫:
- 3者間ファクタリングの活用 – 売掛先の承諾が得られれば、手数料を削減できる
- 売掛先の信用力強化 – 大手企業からの売掛金ほど手数料は低くなる
- 複数社の見積もり比較 – 手数料は業者によって異なるため、比較検討が重要
売掛先(売掛金)の信用力が低いと審査落ちのリスクがある
ファクタリング会社が評価する対象は売掛先の信用力ですから、売掛先の経営状況が不安定であったり、信用スコアが低かったりすると、審査に落ちてしまいます。
特に、新興企業や経営基盤が脆弱な中小企業からの売掛金は、ファクタリングの対象にならないことも多いのです。
審査に落ちやすい売掛先の特徴
- 設立間もない企業 – 3年以内に設立された企業
- 決算が赤字の企業 – 複数期連続赤字
- 経営が不透明な企業 – 決算書の信用性に問題がある
- 債務超過企業 – 負債が資産を上回っている
- 業況悪化業界 – 建設業や飲食業など、業界全体が低迷している
つまり、自社の信用力に問題がなくても、売掛先の信用力に問題があれば、ファクタリングは利用できません。
この点は、ファクタリング利用時の重要な制約条件になります。
複数の売掛先がある場合は、信用力が高い売掛先からの売掛金を優先的にファクタリングすることになります。
長期的な利用は資金繰りの悪化につながる
ファクタリングは手数料がかかるため、継続的に利用すれば手数料の累積により、実質的な資金調達コストが高くなります。
具体例:ファクタリング依存による経営悪化
月間売上高500万円の企業が、毎月200万円をファクタリングで現金化している場合:
- 年間ファクタリング利用額 – 200万円 × 12ヶ月 = 2,400万円
- 手数料(10%で計算) – 2,400万円 × 10% = 240万円
- 年間販売管理費への影響 – 240万円は実質的に費用として流出
これが3年間続けば、累積手数料は720万円になり、企業の利益を大きく圧迫します。
融資だけじゃない、事業資金調達に使える助成金や各種サービスでも説明されているように、ファクタリングは一時的な資金不足を補うには有効ですが、恒常的な資金不足をファクタリングで補っていると、企業の経営体質は改善されず、むしろ悪化する可能性があります。
ファクタリング依存を避けるための対策:
- 利用期間を明確に設定する – 「いつまでに経営改善するか」という目標を立てる
- 根本的な資金繰り改善策と並行する – 売上増加、経費削減、利益率向上など
- 売掛サイト短縮を進める – 売掛先との交渉で支払期日を短縮する
- 在庫管理の効率化 – 運転資金を圧縮する
偽装ファクタリングのリスクもある
ファクタリング市場には、違法な悪質業者も存在します。
特に注意が必要なのが、「偽装ファクタリング」 です。
これは、外見はファクタリングに見えますが、実際には高金利の貸付(ヤミ金融)を行っているケースです。
偽装ファクタリングの危険な特徴:
| 項目 | 偽装ファクタリング(要注意) | 正規ファクタリング |
|---|---|---|
| 手数料レベル | 20%以上(異常に高い) | 1~15%(相場内) |
| 償還請求権 | あり(違法) | なし(返金義務なし) |
| 契約内容 | 不透明、曖昧 | 明確に文書化 |
| 追加費用 | 登録費用、コンサル費用など不明な費用 | 手数料のみが基本 |
| 審査速度 | 「審査なし」「即日可能」を強調 | 最低限の審査は実施 |
| 対象企業 | 「誰でも利用可能」と勧誘 | 売掛先の信用力で判断 |
| 担保要求 | あり(違法) | なし |
ファクタリングに「即日・審査なし」は存在しない、悪質業者の見分け方では、偽装ファクタリングのリスクと見分け方が詳しく解説されています。
過度に高い手数料(20%を超えるような異常な水準)、償還請求権(ノンリコース以外の条件)の強要、曖昧な契約内容、不透明な費用の請求などが特徴です。
悪質業者の典型的な手口
- “即日融資”をうたった広告 – 「審査なし」「ブラックOK」などの誘い文句
- 登録費用の請求 – 「審査費用」「登録手数料」などの名目で先払い
- 高額な手数料 – 契約後に法外な手数料を請求
- 償還請求権の強要 – 後から償還請求権が実は付いていたことが判明
- 追加融資の勧誘 – 一度利用させた後、さらに利用を勧誘
ファクタリング会社を選ぶ際は、業歴が長く、実績が豊富で、業界団体に属しているなど、信頼性の高い事業者を選ぶことが重要です。
信頼できるファクタリング会社の選定基準
- 業歴10年以上 – 長年の営業実績がある
- 取扱実績が豊富 – 1,000件以上の取扱実績
- 公的なデータベース掲載 – 帝国データバンクなど信用調査企業に登録
- 弁護士や税理士との顧問契約 – 法的なコンプライアンスを重視
- 固定事務所がある – 実在する企業である
- 透明な契約書 – 手数料や条件が明確に記載
失敗しないファクタリング優良企業の選び方とおすすめ比較では、ファクタリング会社の見分け方が詳しく説明されています。
JTCは2013年の設立から10年以上の業歴を持ち、1万件を超える売掛債権を取り扱った実績があります。
全国3箇所の営業拠点(名古屋、大阪、東京)を持ち、土曜日・日曜日・祝日にも対応するなど、信頼性の高いファクタリング会社として多くの企業から支持されています。
まとめ
ファクタリングは担保を必要としない資金調達手段です。
この特性により、従来の銀行融資では対応困難な企業でも、安定した売掛金があれば資金調達が可能になります。
本記事の重要なポイント:
- ファクタリングに担保は不要 – 売掛金の売買契約であるため、担保を用意する必要がありません
- 評価対象が異なる – 自社の信用力ではなく、売掛先の信用力が評価されます
- 即日資金調達が可能 – 銀行融資と異なり、最短即日での入金が実現します
- 負債が増えない – 売却であるため、企業の貸借対照表に悪影響を与えません
- 手数料がかかる – 売掛金から手数料が差し引かれるため、長期利用には注意が必要
- 売掛先の信用力が重要 – 自社の信用力がなくても、売掛先が優良企業なら利用可能
- 悪質業者に注意 – 「担保要求」「償還請求権の強要」は違法の可能性
特に、信用スコアに不安がある企業、急速に成長している企業、経営危機に瀕している企業にとって、ファクタリングは重要な選択肢となります。
ファクタリングのメリットは多く、即日入金、負債増加なし、審査の容易さなど、従来の融資では得られない利点があります。
個人事業主も利用できるため、資金調達の敷居を大きく低くすることができるのです。
一方で、手数料がかかること、売掛先の信用力が評価対象になること、長期利用は経営を悪化させる可能性があることなど、注意すべき点も存在します。
また、悪質な偽装ファクタリングのリスクもあるため、ファクタリング会社の選択は慎重に行う必要があります。
ファクタリングは、正しく活用すれば企業の経営を大きく支える資金調達手段です。
担保がないという理由で資金調達を諦めている企業は、ぜひファクタリングの活用を検討してみてください。
信頼性の高いファクタリング会社を選び、自社の事業実績をベースに相談することで、新たな資金調達の道が開かれるかもしれません。
担保なしでの資金調達が実現すれば、企業の経営機動性が大きく向上し、新たなビジネスチャンスに対応できるようになるのです。
JTCへのご相談・お問い合わせをお気軽にしてください。
